「子どもたちが安心して過ごせる居場所がない」時代となっています。子どもたちの安全が脅かされているとともに、子ども自身が加害者となる事件も多く報道されています。子どもたちが安心して外で遊んだりすることができにくい社会になってしまいました。その原因は子どもたちにあるのではなく、私たち大人にも原因があり、子どもと大人の関係を見直す必要があると考えます。
子どもたちの居場所とは、次のような3つの側面をもった場だと考えます。
(1)自分と向き合い、自分自身を創りあげる自由な場。
(2)仲間とともに活動し、友達を創る信頼の場。
(3)地域の大人と関わる、地域社会づくりの責任の場。
私たちが目指すのは、大人が子どもの居場所をつくり、そこで子どもを遊ばせることにあるのではありません。家庭、学校および地域という3つの空間に、子どもたち自身がしっかりとした居場所を自ら創りあげることを、大人があたたかく見守り、支援することを目的としています。私たち「八王子・子どもの居場所づくりプロジェクト」は中学校のサポーター、おやじの会、小学校のサタデースクール、地域の子どもの活動に関わる個人・団体が母体になり、地域を越えたネットワークを創りあげたいと考え、ここに結成を宣言します。
少子・高齢化が進展し、子どもの活動が縮小していくなかで、地域の様々な子どもに関わる団体・個人と協力し合いながら、子どもの居場所づくりに関わる活動をバックアップする情報・活動支援のセンターを築きあげることが私たちの活動目標です。この目的を達成するために、以下5つの活動を主に行います。
(1) 子どもの居場所づくりを子ども主体で行う活動への支援及び実践
(2) 子どもの居場所づくりに関わる各団体の交流・連携
(3) 子どもの居場所づくりに関わる活動基盤整備のための情報提供
(4) 子どもの居場所づくりのための人材の育成
(5) 多世代間交流の促進・支援
いろいろな世代の方々が交流しあうコミュニティづくりを目指し、八王子のまちづくりに貢献したいと考えています。「子どもの居場所づくりは、大人の居場所づくり」なのです。私たちの活動は八王子市市民活動推進部の市民企画事業として認定を受け、協働事業の活動がはじまっています。今後は、NPOとして自立した市民活動を目指してまいりたいと思います。どうぞ市民の皆さん、子どもを中心とした多世代コミュニティづくりを一緒にすすめていきましょう。
2004年5月23日
「八王子・子どもの居場所づくりプロジェクト」会員一同 |